Last Christmas

「うーん⋯⋯遊園地に行きたいとは思うけど、私、恥ずかしながら、絶叫マシンは全部ダメなの。観覧車ぐらいなら、まあ何とか⋯⋯」

「観覧車って⋯⋯絶叫マシンじゃないじゃん」

大和に突っ込まれる。

「そうだけど、高所恐怖症気味なのかなぁ?高いところは割と好きなのに、怖くもある、って感じ」

「実は俺も、絶叫マシン、ほんと無理!」

何だか意外な感じがしたが、一緒で嬉しくなる。

「あ、でも静岡って、絶叫マシンばかりの遊園地あったよね?」

「あれは山梨だってば!」

さっきから、突っ込まれてばかりだが、そのテンポも不思議と心地良い。

「そうだ、パンダが見たい!」

「じゃあ⋯⋯一緒に行かない?」

さり気なく、大和に言われ、

「うん!」

笑顔で即答した。

誘ってくれて嬉しい⋯⋯。

まるでデートみたいだ。

それとも、“みたい”ではなく、これはデートになるのだろうか?