Last Christmas

「大丈夫だよ。つらい時は、いつでも俺が支えになるから」

「ありがとう⋯⋯だけど私、大和にはおんぶに抱っこで申し訳ない⋯⋯」

「いいって。飛鳥が立ち直って元気になった暁には、誰かの支えになったらいい。世の中、そういうもんだろう?今はつらい時なんだから、無理するなよ」

「うん⋯⋯。今はまだ先のことが見えないけど、不思議ね⋯⋯大和が大丈夫って言ってくれると、本当に大丈夫だと思えてくるの」

「それはよかった。とにかく、俺には遠慮するなよ」

「ありがとう⋯⋯」

受話器を置いたあとも、胸の奥の優しい灯火は、まだ消えていない。



昨日、電話を切った直後に、もう一度かけて、一言だけ大和に尋ねた。

「長距離電話ばかりできないし、ここから毎日手紙書いてもいい?」

大和は快諾してくれた。

その手紙が、読んで愉快に思う内容ではなくなることは、互いに判っているはずなのに⋯⋯。