本来なら、彼女が1日中雄大の誕生日を祝ってるはずなのに、それを私が横取りした。 それでもやっぱり彼女からかかってくる電話が嫌だった。 「千尋、ごめんな。」 戻ってくると必ず雄大は私に謝る。 謝らなきゃいけないのは私。 私が雄大と一緒に居たいからって、彼女から雄大との時間を奪っているんだもん。 「そろそろ帰る?」 ご飯を食べ終わって時計をチラッと見るけど、まだ帰りたくない。 「もう少し…一緒に居たい。」 私の言葉に雄大は少し驚いていた。 「じゃあ、どっかに座って話する?」 「うん。」