もう一度君に恋をする

「ごめん。
今日、お兄ちゃんの彼女の家に行って勉強教えてもらう約束してるんだ。」

「そっか…わかった。」


自分の教室に戻って行く将太の後ろ姿を見て、心が痛かった。


だって私は将太に嘘をついたから。


今日はお兄ちゃんの彼女に勉強を教えてもらうんじゃない。


雄大と会う約束をしていた。


雄大の事が好きだと気付いたのに、私は将太に別れを告げる事が出来なかった。


将太は私に沢山の愛をくれた。


バイトばかりで寂しい思いもしたけれど、それでも私はちゃんと愛されてる。