“話があるから明日の放課後、会いたいんだけど” 昨日、そう電話をして雄大を呼び出していた。 「千尋。」 少し離れた所から私の名前を呼ぶ愛しい声が聞こえる。 「わざわざごめんね。」 「いや。なんか痩せたな。」 「雄大も疲れた顔してるね。」 「そうか?」 力無く笑う雄大を見て切なくなった。 「彼女の体調はどう? 学校には来てるの?」 「うん。」 「今日はね、私の気持ちを伝えたくて。」 「うん。」 さっさと話をして帰るつもりでいたのに、いざ雄大を目の前にすると言葉が詰まる。