『で、ちょっと聞きたいんだけど、何で千尋とあいつが一緒に居たの?』

「乗り換えのターミナルでケータイが鳴ったの。
そしたらそれが彼女からで、すぐ近くのベンチに座ってた。」

『そっか。』


正直、今は雄大とも話をする心境ではない。


私は早く電話を切りたかった。


でも、私も聞きたい事があってゆっくりと言葉を紡ぐ。


「彼女は…大丈夫なの?」

『うん、大丈夫。』

「…病気なの?」

『うん…そうみたい。』

「…っ…っ。」


いつの間にか涙が溢れていて、言葉が詰まる。