荒れた庭に咲く、幻の華

いつもの校舎裏に走って行くと、後ろに䨩乃がいないことを確認すると安心した。

授業終了のチャイムが鳴ってから教室へ戻ると

< 䨩乃と仲いんじゃね?天野 >

< 最悪なんだけど .... >

< おい!本人帰ってきてるぞ! >

などと悪口のオンパレードだった。
こんなことにはもう慣れっ子。
少しだけ睨みつけて自分の席に着くと、䨩乃がいないことに気づいた。

アイツ .... どこいったんだろ。

《 䨩乃は天野を探しに行ったぞ〜 ..... って帰ってきてんじゃん。 》

先生はそう言うと、䨩乃を探しに教室を出ていった。

マジでなにしてんの....?そんなことしたらさ ....

< え?今天野って言った?嘘でしょ? >

< まって俺にもそう聞こえた >

< やばくね?ガチで >

案の定、教室が騒ぎ出した。

..... 二度とアイツには関わらない_
俺はそう心に誓った。