荒れた庭に咲く、幻の華


______起きて、

____起きて、

__起きて、

『 起きて 』

「 うおッ!? 」

驚きすぎて口から心臓が出るかと思った ......
上を向くとどこか見覚えのある少女が一人、俺の前に立っていた。

「 てめぇ ..... 邪魔しやがって ...... 覚えとけ!! 」

俺は少女を睨みつける。だが少女は怯みもせず、こう言い放ってきた。

『 私の名前てめぇじゃない、䨩乃。 』

「 ..... は? 」

いやいやいや、普通初対面であんなん言われたら逃げるだろ。
こいつ .... 変な奴だ ..... 関わらないようにしよ。