これが愛じゃなければ




いつも笑顔で明るくて、姉のことを心から愛していて。

『多分、匠とお姉ちゃんが崖から落ちそうになってても、私、お姉ちゃん助けるから!匠は一人で頑張って!』

全く飾らず、恋人よりも姉を優先するシスコンっぷりも含めて、心から愛していた。

『お姉ちゃん、絶対、芸能界向いてるんだけどなぁ』

自分より頭が良くて、何でもできて、演技も上手!って褒めちぎりながら、姉の勧誘を考えていた輝。

そんな輝が遺した、匠宛の遺書。

『お姉ちゃんが芸能界に入ったら、絶対、絶対!匠がマネージャーするんだよ!私の大好きなお姉ちゃんを、いっぱい輝かせてね!多分、私の残りの仕事、片付けようとするから!』

とか

『お姉ちゃんが決めたことなら、否定しないで。どうか見守ってあげて。でも、ヤバそうな男に引っかかってたら、全力で止めて!(お姉ちゃんに限ってないと思うけど!)』

とか

『お姉ちゃんが泣いていたら、“泣かないで"って伝えてね。輝は幸せでしたって。本当に幸せだったから』

とか、殆どが姉関係。
それでいて。

『置いていってごめんね。本当に初恋で、心底愛してた。一緒に生きられなくてごめん。指輪は持っていくけど、匠は捨てていいからね。他の人と幸せになって』

って、匠を気遣うメッセージもいっぱい遺っていて、自分は死ぬことが怖いはずなのに、そんなこともおくびにも出さない遺書に、匠は泣き崩れた。

あと、燈さんには絶対秘密のメッセージ。
─復活から、何かとひかりを気にかける共演者。

勿論、ひかりは今は燈さんだけど、輝が遺したメッセージからして、この共演者は入れ替わりに気付いているかもしれない、とか、思ったり。