ジーっと見ていると、あることに気づく。


「………あの、もしかしてなんですけど…それ、お昼ご飯ですか?」


カロリーメイトを指さして質問する。


「あぁ。そうだけどなんか?」


怪訝そうな表情でこちらを見てくる。


「えぇっ…!だめですよ、ちゃんと食事しなきゃ!不健康です!そんなんだからこの前だって貧血になっちゃったんですよっ」


しかもカロリーメイトのごみが一つしかない…!


絶対カロリーメイト一つだけだ…っ!


「面倒なんだよ。昼飯食うの。これで別に栄養は補えるし」


「でも……」


頑なに食べようとしない冬夜さんに困ってしまう。


「それともなに?昼飯作ってきてくれんの?」


そっか!私が作ればいいのか!


「いいですね、それ。私が作ります!」


私の言葉にポカンとした冬夜さん。


「はぁ、?いや、いらねぇよ…」


「いいえっ、作ります。なので絶対食べてください!」


私はそう言い残して控室を出ていく。


「あ、おい、野々上!」