白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。

「働かない気ではなく、屋敷をより良くするためなんです」
「しかしこの屋敷を別に誰かに見せるわけでもない。お金がかかるぐらいならば、君だけで十分だと思うよ」

 優しさを偽るダミアンに、イラっとするのは気のせいではないはずだ。

「ですが、これから社交界の時期なども始まるのではないですか?」
「ああ、そんなことは考えなくていい。元々、うちはそういうものとは無縁だ」

 無縁だって、それはお金がなかったからでしょう。

 せっかくお金が手に入ったのだから、また昔のような栄光を~とは思わないのかしらね。

 ああでも、夜会だって愛人としか行かないつもりだから、家では出来ないか。
 
「無縁というのはつまり、行わないというのですか?」
「ああ、必要ない。だから君がこの屋敷を切り盛りすればいい。君はココの女主人になったのだろう。それが君の務めだ。それに君ならば上手く出来るって信じているよ」

 だーかーらー。私は使用人ではないんだってば。

 ドヤ顔で言ってるけど、それは全然優しさでもないんだからね。
 信じなくていいから、手を貸すか金をかけて欲しいんだってば!

 どうしてこんなにもわかり合えないものなのかしら。

 なんか、同じ人間と会話していないみたい。
 私は一体、ナニを相手にしてるの。

 あの父も大概だったけど、ココも変わらないわね。

「ダミアン、あなたがそうやって甘やかすから付け上がるのよ」

 ねーえー、今の話のどこに甘やかしがあったっていうの?
 どこにもなかったわよね。
 むしろ全部押し付けていただけじゃない。
 
 同性なら、夫よりはもう少しわかり合えるかもしれないと思った時期もあったけど、所詮嫁・姑なのよね。

 夫も義母も、私には一生わかり合える気がしないわ。