両親に、そんな風に思われていたなんて、恥ずかしすぎる!

「僕は神経質なところがありますが、海香子さんと居ると、心の底から癒されるのです。だから、僕も同じように彼女の癒しでありたいと思っています」

私も、同じ気持ちで居た。

両親は顔を見合わせて、

「不束な娘ですが、宜しくお願い致します」

そう言ってくれて、やっとこの緊張の場は終わりを迎えた⋯⋯。


サービスだと言って、父は清海さんの顔を剃っている。

その様子を見ながら、母は、

「本当によかったわね。こんな幸せそうな顔してるあなたを見たのは久しぶりだから、安心したわ」

「私、今までそんなに不幸そうだった?」

「そうね⋯⋯。学生の頃は、帰省中も普段から頑張ってるのがわかって、キラキラしてたのに、仕事を辞めてからは、本当に辛そうだったし、お友達とも、全然連絡とらなくなったでしょう?これでも、実はかなり心配してたのよ」