「じゃあ、この郵便の投函、お願いね」

「はい!」

郵便物を渡され、汚したりなくしたりしないよう、ショルダーバッグに入れて家を出る。

すぐ近くのポストは、昔ながらの口が小さいタイプだったので、小さな郵便局まで行って投函してきた。

「戻りましたー!」

「ありがとう。戻ってきたばかりのところ悪いんだけど、お昼を用意してもらってもいいかな?」

「はい」

「二人分ね」

「お客さんがお見えになるの?」

すると清海さんは吹き出して、

「海香子ちゃんの分だよ。一緒にご飯食べようって言ったじゃない」

そうだった。

「清海さん、何が食べたい?」

「んー、僕は特に好き嫌いもないし、海香子ちゃんの作ってくれるものなら何でも嬉しいよ」

私はそんなに料理が得意な訳でもないし、冷蔵庫や食糧の棚を見てもガラガラなので、パスタぐらいしか出来ない。