いやいやそんな阿呆な事を考えるのではなく、カズミさんの言葉の意図を考える。

 何か聞きたい事って言っていたけれど。


「何をって…」


 正直何を聞いていいのやらと困惑していれば、カズミさんはハッと鼻で笑う。笑う必要今ありますかねえ?

 ムッと眉を顰めれば、


「何だ純情ぶんなよ。獅帥ともヤッたんだろ」

「ブフッ!」


 吹き出す私を面白そうに見つめるカズミさん。お前…お前…と言う奴は!


「それは、あの、」

「どうでもいいけど、そこら中で盛んなよ。人がヤッている姿見ると吐き気するから」

「そんな趣味ないから!」


 人を変態趣味みたいな扱いしないでよ!と抗議すれば、カズミさんは「そうもいかないだろう。今の獅帥は腹減って仕方ねえんだろうから」と意地悪そうに笑った。


「意味が、全く」

「お前じゃあ断れんの?獅帥にヤりたいって言われて」

「それは、」


『ーーー期待しているか?』


 想像して、


「無理な気がする…」


 空気に呑まれる。絶対に。

 喜影君は押さえつける様な感じだったが、獅帥君は押し通すと言うより、それが私の願いであるかの様に受け入れさせる感じで、決して嫌じゃないんだけれど後から何やっているんだ自分と言う気持ちになると言うか…。


「思った以上に自惚れていないんだな」

「自惚れている?」