そう言えば四葉さん元気にしているかなあ、私も植物育てるのやってみたいなあ。
なんて、
「んっ…もっと…っ」
思っていれば吹き出しそうになった。
口を慌てて押さえれば、女の喘ぎ声と何某らの水音が聞こえて来てかなり気不味い状況に陥った。しかも女の方の嬌声がどんどんヒートアップして行くのが、気不味さMAXだった。
「あっ…!」
誰か助けて。(涙目)
結局女が達するまで聞く事になり、事後の女の、相手に甘える様な声も聞こえて、本当に居た堪れなかった。て言うか、この道の、アーチの先から聞こえているって事は。
「不味い…!」
そう思った時には誰かが走って来る靴音が聞こえ、周囲を慌てて確認し、人1人が隠れられそうな大きな草で作られた像の裏に隠れた。
スカートが見えていないか気を付けながら見ていたら、
「(着物?)」
着物を着た小柄な女が走り去って行った。
今のってもしかして天女目一族の1人かな。
バタンとドアを閉めた音が聞こえて、安心して像の裏から出た。
「はあ…疲れた」
自然に癒されていたら、野生的な行為を目の当たりにする羽目になるとは。
よろよろしながら何にも考えずに、アーチの方まで歩いて行く。
ーーー失念していた。
その野生的な行為には相手が居る事であり、このアーチの先に当然の如く居ると言う事を。



