一呼吸置いてーー瞼を開く。
その瞳に宿る勇ましくも美しい瞳。
今の埜々には誰にも傷を付けられない、そんな力を感じる。
「これから懸念される貴方の心配事。私の人生を懸けて尽力すると誓います」
「…」
懸念される心配事?
私の疑問は、
「…何で貴方武凱先輩の婚約者なんてやっているんですか?」
此処に来て初めて呆れた様に笑う惣倉影刀の笑みに、驚いて消えた。
「…好きで、とっても大事な人だからです」
「そうですか」
「貴方もそうでしょう」
「…」
よいしょと言いながら立ち上がる惣倉影刀。
「貴方みたいな人が居れば多少はマシかな」
そう言いながら埜々達に背を向けた惣倉影刀の雰囲気に、助かったのかと安堵しそうになった。
けれど、
「彼女と武凱先輩の命は保障します、でも貴方方は別です」
穏やかだった空気が一変して緊張が走る。
「で、さっさと天條妃帥の場所吐いて下さい。あの女との話し合いの結果次第では、あの女も貴方方も殺さないでいてあげます」
「それ、は、」
楽の引き攣った声に鬱陶しそうに手をブンブンと振った惣倉影刀が、
「あーもう面倒臭い。折角卯ノ木さんのお陰で殺さないであげようかなあって思っているのに」
嫌そうにそう言った途端。
「扉を出て直ぐの場所だ」
「マサ!」



