過つは彼の性、許すは我の心 参



 もう夜の8時か…。

 携帯を何度も確認するが、彼女からの連絡はやはり来ていなかった。

 暗がりの駐車場で、溜息を吐く。

 偶々連絡が取れていないだけであればいいが…。


「獅帥様どうされました」

「いや…」


ーーー嫌な予感がする。
 
 土師凌久以外にも付けた彼女の護衛に、直ぐ安否確認が取れる様に鉄将経由でしている。鉄将は彼女の護衛と連絡調整の為に今日は留守番をしていてるのも、俺が仕事で対応出来ない事を考えての措置だ。

 携帯で鉄将に連絡を入れて、取り敢えず待つ事にはした。

 当の俺の方は天條邸との距離もそんなに遠くない場所での会食だっため、護衛は付けていない。

 彼女に付けた護衛は、武鎧でも選りすぐりの者達だが、心配なものは心配だった。

 最近彼女の傍を離れるのが不安になる。

 そう言う時は必ず彼女が気付いて、傍に居る事を実感させてくれる。酷い甘えただなあと、思い出しても自分で苦笑する事があるからよっぽどだ。


「…急いで帰りたい」

「承知しました」


 早く彼女に会いたい。

 運転手は驚いた顔をしたものの直ぐに了解し、車に乗り込む。

 後部座席の扉を開けて中へと入る。座った瞬間、携帯が震え、中身を確認しようとポケットから携帯を出そうとした。

 その時だった。


「あー疲れた」