過つは彼の性、許すは我の心 参



 スッと視線を上げれば、怯えたリタと目が合った。

 リタ…?リタだっけ。

 ああ違う、違かった。


「どうしたの円嘉?円嘉と同じだよ」

「は、はあ…?何言ってい、」

「円嘉は寂しがり屋だから、これで寂しくないね」


 円嘉が目の前で絶命した時、円嘉の目は最後の最後まで縋る様な瞳だった。

 寂しかったんだなあ円嘉は。

 ごめんね気付いて上げられなくって。

 こう言う自分を見たくなかったから私は円嘉を拒んだ。でもこうなるんだったら初めからこうすれば良かったんだ。


「もっと欲しいよね円嘉」


 私の靴音が響く。

 円嘉が座っていたソファーから立ち上がって、遠ざかろうとするが何かに引っ掛かって尻餅を突く円嘉。


「大丈夫?」


 私が首を傾げながら、手を差し出すと「いやあ!来ないで!」と叫ぶ。

ーーーその瞬間、駆け出す音が聞こえた。

 私は横に逸れて適当にガラス瓶を振った。グチャッと言う音が聞こえる。


「って…!イカれ女が…」

 
 ガラス瓶で引っ掻かかれて出血した部分を押さえる帷有墨…いや円嘉を悪い道に引き連れた奴だ。


「円嘉その人は止めた方がいいよ。円嘉は染まりやすい性質だから気を付けないと…」

「アンタ頭行かれているんじゃない!?」


 円嘉が何か言っている…ああ何だか。