過つは彼の性、許すは我の心 参



 そういえば頭突きした気がするなあとのんびりと思った。

 すると、


「おい凌久」


 リタが侍らせていた内の1人が私達の方まで歩いて来る。


「…何や」


 凌久君の声からして決して友好的な間柄でないのは分かるけれど、さっきから誰なんだろうと思っていたら、


「何だその口の聞き方は、四葉がどうなってもいいのか」


 その言葉にその人が土師の人間である事を知る。そして言葉の通りなら凌久君はこの人に逆らえない。

 着ている服は裕福な何処かの坊々って感じだが、ニヤニヤしている顔に品性は感じられない。

 現に、


「そうだ凌久。この場でミケとヤれよ」


 言っている事が超最悪だ。


「ふふっいいんじゃない」

「良かったな凌久、お前の大好きなミケとヤれて」


 リタともう1人の坊々がケタケタ笑う。


「おい」

「いいじゃん喜影。今近くにオオミカは居ない訳だし、そもそも此奴ら居なきゃこんな首尾よく誘拐出来なかったんだ」

「…」

「それとも何だよ、この女の事が好きなのか?」


 惣倉家がよく分からないけれど揉めている間に土師家品性ゼロ組(誇張じゃない)は、


「ほら凌久。何の為にお前ら縛っていないと思っているんだ」


 凌久君を囃し立ているし、何だこのカオスな状況は。

 と言うか私の意識もグルグル回っている。

 さっきから身体の調子が可笑しいのもなんなんだ。


「その為かよ」

「ひどーい」