そういえば頭突きした気がするなあとのんびりと思った。
すると、
「おい凌久」
リタが侍らせていた内の1人が私達の方まで歩いて来る。
「…何や」
凌久君の声からして決して友好的な間柄でないのは分かるけれど、さっきから誰なんだろうと思っていたら、
「何だその口の聞き方は、四葉がどうなってもいいのか」
その言葉にその人が土師の人間である事を知る。そして言葉の通りなら凌久君はこの人に逆らえない。
着ている服は裕福な何処かの坊々って感じだが、ニヤニヤしている顔に品性は感じられない。
現に、
「そうだ凌久。この場でミケとヤれよ」
言っている事が超最悪だ。
「ふふっいいんじゃない」
「良かったな凌久、お前の大好きなミケとヤれて」
リタともう1人の坊々がケタケタ笑う。
「おい」
「いいじゃん喜影。今近くにオオミカは居ない訳だし、そもそも此奴ら居なきゃこんな首尾よく誘拐出来なかったんだ」
「…」
「それとも何だよ、この女の事が好きなのか?」
惣倉家がよく分からないけれど揉めている間に土師家品性ゼロ組(誇張じゃない)は、
「ほら凌久。何の為にお前ら縛っていないと思っているんだ」
凌久君を囃し立ているし、何だこのカオスな状況は。
と言うか私の意識もグルグル回っている。
さっきから身体の調子が可笑しいのもなんなんだ。
「その為かよ」
「ひどーい」



