凌久君が思った以上にバッティングで良い成績を残しているらしく、軽快な音楽と周囲の歓声が聞こえて来る。
それでも惣倉君の話ししか聞こえない。あれだまたカクテルパーティー効果だ。
「今でも神を殺すと息巻く連中に俺の事を知られたら、面倒事に担ぎ上げられるのが目に見えていますから。俺の功績も兄の功績って事で処理して貰っています」
だから兄のお荷物なんて言われていたのか…。
そして功績ってーーー人を殺したって話だよね。
喜影君も言っていた。
惣倉は暗殺を生業としているって。
力は強さ。
弱肉強食の世界って事なのか。
弱ければ痛ぶられる。
……………。
「…あんな理不尽な扱いを受けるなんて」
惣倉君に付けられた無数の傷を思うとむしゃくしゃする。
「ーーーでも俺が一族の頭なんてやるよりよっぽどいい。ほら先輩が天條先輩のミケになってよくやった俺って思ってますよ」
笑った惣倉君はそう言うけれど私は。
「…」
「先輩、さっきの話の続き」
私の心の中を見透かした様に、
「生まれ持った性質と目指したい自分が違うって話、しましたよね」
先程の話を出しながら、
「俺は人殺しが得意な俺じゃなくって、大好きな先輩と漫画の話で盛り上がる自分が好きなんです。だから満足しているんです」
今の自分に、と最後に付け足した。
「惣倉君…」



