過つは彼の性、許すは我の心 参



「デート?」

「そう」


 気怠いー…非常に。

 本棚に背を預けている獅帥君に跨りながら、肩に顎を乗せて擦り寄る。

 汗を掻く身体の熱が丁度引けて来て、図書室の室温も相まって丁度良く涼しい。


「…危険だろう」

「大丈夫だよ惣倉君はそう言う子じゃ無いって」


 腰を抱く獅帥君は「でも惣倉だ」と警戒心を露わにしながら私のこめかみにキスを落とす。


「色んな意味で、獅帥君の方が危険じゃない?」

「…それとこれは別だ」


 きゅっと私の肌けた胸に顔を埋める獅帥君の旋毛をえいえいと押してやる。

ーーー海外の図書館にしか見えない天井邸の図書室で、こんな乱れた事をしていたのには訳がある。


「…さっきだって誰か居ただろう」

「気付いていたんだ?」


 肌に息が掛かってこそばゆい。

 ふふっと笑っていると、ムッとした顔で見上げて来る。

 
「気付く」

「そうなんだ」


 下から見上げる獅帥君の髪を梳く。

 そんなに心配しなくてもいいのに。

 私は機嫌良く獅帥君のこめかみにキスを落とした。


「…危害を加える気は無さそうだったから放置していただけ」

「分からないだろう」

「分かるよ」


 自信を持って私が言えば、何でだ?と不思議そうな顔をする。


「感覚の問題だよ。それにかず…カズミさんと獅帥君に憧れていただけの女の子だったからさ」


 前にカズミさんが相手していた彼女。