過つは彼の性、許すは我の心 参



「奪ったって…」

「俺が八重さんに頼んだんだ。獅帥達を助けて下さいって」


 八重さん。

 匡獅さんが唯一大事にしていた人。

 天條では名前を出す事さえタブー。

 さっきも名前が出ていたけれど…。


「子供が何言っても信じて貰えないと思ったから、俺が初めて見ちまった、獅帥が襲われていた場所に案内したらーーー」


 其処から聞いた内容は恐ろしいと言うに尽き、


「だから俺が奪っ…綴!」


 気付いたら走り出していた。