過つは彼の性、許すは我の心 参



 その日キラキラと光る鳥籠庭園(私の勝手命名)でカズミさん…一葉師匠の手伝いをしていた時だった。


「おい水あげ過ぎ」

「うわ、ごめん」


 お水たっぷりにされたお花を見て、大慌てでジョウロの先を上げた。


「しっかりしてくれよ」

「申し訳ないです…」


 お花さんにもごめんと謝っていれば「…妃帥の事か」と一葉師匠がボソリと呟く。

 妃帥ちゃん…ああ。


「そう言えば妃帥ちゃんの検査入院大丈夫だった?」

「妃帥はいつも通りだよ。今の所大きな病気が見つかったとかもねえし」

「そっか…良かった」


 忘れていたけれど、不幸中の幸いにホッと胸を撫で下ろす。


「妃帥の事じゃなければ、何でそんな暗いんだ」

「暗い?」

「湿気った感じ」

「湿気った?」


 キノコ見たいって事か…確かにそうかも。

 ジョウロを置いて俯く。


「ーーー最近私可笑しいの」

「…可笑しいってどうしたんだよ急に」


 心配気な声色の一葉師匠に、更に心配になる事を言った。


「この間天ヶ衣さんを殴り殺そうとした」

「…はあ?殴り殺すって、お前にそんな事」

「匡獅さんに止められなければ、殺していたよ」

「…」


 一瞬の沈黙の後に一葉師匠は「そもそも何でそんな状況に」と言われた。


「妃帥ちゃんに危害を加えるって言われてカッとした。こんな奴要らないって、悲鳴まで上げていたのに手が止まらなかったし、多分楽しんでいた」

「…お前」