その日キラキラと光る鳥籠庭園(私の勝手命名)でカズミさん…一葉師匠の手伝いをしていた時だった。
「おい水あげ過ぎ」
「うわ、ごめん」
お水たっぷりにされたお花を見て、大慌てでジョウロの先を上げた。
「しっかりしてくれよ」
「申し訳ないです…」
お花さんにもごめんと謝っていれば「…妃帥の事か」と一葉師匠がボソリと呟く。
妃帥ちゃん…ああ。
「そう言えば妃帥ちゃんの検査入院大丈夫だった?」
「妃帥はいつも通りだよ。今の所大きな病気が見つかったとかもねえし」
「そっか…良かった」
忘れていたけれど、不幸中の幸いにホッと胸を撫で下ろす。
「妃帥の事じゃなければ、何でそんな暗いんだ」
「暗い?」
「湿気った感じ」
「湿気った?」
キノコ見たいって事か…確かにそうかも。
ジョウロを置いて俯く。
「ーーー最近私可笑しいの」
「…可笑しいってどうしたんだよ急に」
心配気な声色の一葉師匠に、更に心配になる事を言った。
「この間天ヶ衣さんを殴り殺そうとした」
「…はあ?殴り殺すって、お前にそんな事」
「匡獅さんに止められなければ、殺していたよ」
「…」
一瞬の沈黙の後に一葉師匠は「そもそも何でそんな状況に」と言われた。
「妃帥ちゃんに危害を加えるって言われてカッとした。こんな奴要らないって、悲鳴まで上げていたのに手が止まらなかったし、多分楽しんでいた」
「…お前」



