「獅帥君のミケになってから裏で色々動いてる事とかね分かる様になったんだ。ありがとう惣倉君。でも危ない事し過ぎるのって惣倉君自身の立場も悪くしちゃうだろうから、そこ迄頑張らなくていいよ」
立場ある所に居ると見え過ぎて嫌になる事がある。
それでも嫌な情報も武器だ。ある程度把握していれば、予測したり備える事も出来る。
「それにしてもやろう」
腕を組む渚君の言う通り。
変わる前の私なら一々ビビってメンタルボコボコになっていただろうけれど、今は…。
「何見て、何知った」
「…」
渚君の明瞭な声色に、惣倉君の探る様な視線。
心配されている。
心から大事にしてくれている。
私は家族に友達に本当に恵まれている。
でも、
「…何にもないよ」
「つづちゃん!」
あの2人の傍には何も無いんだ。
その事を、あの話を聞かされた時にカズミさんから教えられた。
だから私みたいな存在が離れず傍に居るだけでも、
「ありがとう2人とも。でもーーー…」
2人の力になるなら、
「大丈夫」
幾ら危険に晒され様と傍に居ると決めたんだ。
2人の信用していない表情に、鉄壁の微笑みで返す私。
微笑む私の脳内では、強制的にある日が思い返される。
それは獅帥君に肯定された時の後ぐらいに、知らされた事柄。
天條のタブー。
双子の秘密と、カズミさんの宿題の答え合わせだったーーー…。



