過つは彼の性、許すは我の心 参



「…神とは時に恵みを与えながら人に困難や罰を与えるだろう。私が神の善なる部分を担うなら、八重は困難や罰を与える役割を持っているだけなんだ。君が他人を傷つけたのも当たり前の事。自分の半身を傷付け様とした。神を害そうとすれば殺される。当然の話なんだよ」


 その時、ふと。


『それこそ誼です。貴方が自分の役割をしないから、オオミカが自分の役割以上の事をする』

『綴さんは分かっている筈だ。普通から逸脱したくないが為に見ないふりしているだけ。ああ可哀想なオオミカ』


 天満月シズカの声がリフレインした。

 そう言う事だったのかと納得していたら、遠くからドアを開ける音が聞こえた。


「ーーーだから大事にしなさい獅帥。ミケよりも大事な存在なんだ」


 匡獅さんの声はドアを開けた人物に掛けられて、私の意識は完全に闇に呑まれた。