彼は私の耳元に唇を近付けて、今度こそ私にだけ聞こえる様に、
「彼が何をしていたのかーーー…」
淡々と事実のみ告げて来た。
それは以外でもなく、それでも信じたくもなくって、私は目を瞬かせる。
「何で驚いているんですか?」
首を傾げながらも彼は朗々と語る。
「綴さんは分かっている筈だ。普通から逸脱したくないが為に見ないふりしているだけ。ああ可哀想なオオミカ」
「そんな事な、」
「本当に?」
愉しげに目を歪ませて、口角には心からの笑みを乗せている。
「つづちゃんどうした?」
「っ…」
渚君には話せない。
彼はよく分かっている。
私の狡さとーーー…。
「綴さん是非聞いてみてください、貴方のオオミカに」
妃帥ちゃん達…いや獅帥君の事を。



