彼が現れ始めた事と、周囲と私の距離が変わってしまった期間は、ミケとなって1週間も経たない頃からである。
獅帥君とその…色々あったあの日。
戸惑いもありながらも必死な獅帥君を見ていたら、取り敢えず自分の感情は抜きにして、如何にか彼を安心させようと試みた結果…成功したんだと思う。
暫くやっちゃったあ…と言う獅帥君を慰め?て2人で過ごしていたら、次の日から瞬く間に状況は変わってしまっていた。
先ずは天條邸での私の扱いがガラリと変わった。
今までは妃帥ちゃんのオマケ、獅帥君の友人?レベルだったが、さあさあ綴様此方をお召しに、いえいえ此方の方が綴様に…と、物語の中でしか見た事の無い勝ち取れ!綴様お世話係合戦!が繰り広げられる程の超VIP扱いとなった。
辟易した私に獅帥君は気を遣って、四葉さんを筆頭のお世話係として付けてくれたのは有り難かったが、バイトと言う名目はなし崩しに無しになって、獅帥様のお傍に居て下さい!と2人っきりにされる事が増えた。
それと、
『妃帥ちゃんが?』
『妃帥様程お身体が弱い為、検査をするだけでも入院をする必要があります。恐らく1週間から2週間程度かと』
『そうなんですね…』
妃帥ちゃんとはそう言う事で暫く会えないと四葉さんに言われた。連絡も出来ないと言われて落ち込んでいたのだが。



