彼女は艶然としていて、微笑んでいる。
その姿に心臓が握り潰されそうな程高鳴って、呼吸するのも止まる。
そんな俺を見て呆れた様な顔をしながら、
「んっ…」
俺の唇を喰んだ。
思わず口が開いて、積極的に舌を絡められた。
「んっ…はあ…」
「っ…」
彼女の勢いに今度は俺が押し倒される。
仄暗い視界でこの上なく色気が漂う彼女が俺を見下ろす。
「…」
甘い彼女の匂いと、蠱惑的な目に釘付けにされる。
真似する様に俺の下腹部をサラリと撫でる。再び彼女の中に埋まる自分が熱を持ち始めたのを感じた。
「んっ…ふふ」
それに何故だか笑った彼女は、ゆっくり俺の上で揺れ始める。
動けなかった。
ゆったりと動きながら、俺の身体に赤く色を付けていく。
「…んっ……」
「っ…」
もどかしい。
腰を突き上げたいのに、ぬるま湯の様な快感も心地良く感じて動けない。緩やかに俺を高みへと登らせる。
彼女に抱かれている。
興奮している筈なのに、酷く安心させられている。両極端の気持ちが、例えようの無い感覚が、身体の中で爆発しそうになる。
彼女が俺の目尻を唇で吸った。
「大丈夫だよ、大丈夫」
その時自分が初めて泣いている事に気付いた。
彼女の肢体が自分の上で曖昧に揺れる。強制的に穏やかにさせられる感覚が堪らない。
何で今まで彼女無しに生きていたんだ。



