うぐ苦しい…となっているが、見えていると怖気立つと思うので息苦しいのは我慢する。
「彼女は貴方のミケではございません。その様な扱いをするのは、」
「…妹のミケが此処に居る誰にも認められずに、肩身の狭い思いをしているなら、兄として丁重に扱うのは当然だろう」
「…」
「…」
れ、冷戦だ。
沢山人が居るのに2人の声しか響かない。
この2人の空気に割って入れるなんてーーー…。
「やだあ獅帥さんまだ分からないんですか?」
態とらしくも舌足らずな声が、カットインした。リタだ。
「獅帥さん、お父様に言われてましたよね。その女がどんな女なのか」
「…」
リタの足音が近付いてきて、私の横まで来る。
「それに獅帥さん。この女が大事ならーーー分かっていますよね」
抱き締める腕の力が強まる。
震えている…?
少しだけ獅帥君が震えている気がして、大丈夫?と問い掛けようとした。
「あら沢山人が」
「何だこんなに集まって」
「匡獅様…」
え、匡獅さん?
誰かの呟きと共に、私も気になって顔を横にずらす。
其処には右の階段の上に妃帥ちゃん、その妃帥ちゃんをエスコートしている匡獅さんが居た。集められる視線をものともしない2人は、誰もが口を出せずに降り切るの見守る。あ、カズミさんも後ろに居た。



