リタがおじさん達に囲われていた獅帥君までの道を掻き分けたせいで、切れ長の美しい瞳が私を見つけ出してしまった。
注目が私に集まる。
静まり返る。
天女目美女軍団の視線は私の不格好にないわー。
おじさんさん集団の視線は誰?
もう何方の視線もですよねそうですよね!とうんうん頷きたい。全面同意と言いたい。
「どうした何でこんな所に」
「あ、と…」
獅帥君が私の元に来ようとして、
「あれえ不良品のミケがどうしてこんな所に?」
リタがそう言いながら引き止めた。
「不良品?」
「例の…」
コソコソと話すおじさん達の目の色も変わって、心臓が嫌な方に音を立てる。
「こほん…リタさん。不良品と言う言い方は」
「ごめんなさあい、獅帥様の妹さんですよねえ」
富儒と以前名乗った女性がリタを嗜めているが、やはり妃帥ちゃんの名前は出ない。
コソコソと耳打ちするおじさん達に、嘲笑を乗せた微笑みを顔に貼り付ける毒花軍団とリタ、天女目春日の虫けらを見る目。
足を一歩に下がり掛けてーーー…。
「…獅帥君」
「綴」
駄目だこのままじゃ。
そう思い直して足を止める。心臓が飛び出しそうになりながら、口を開いた。
「おかえりなさい」
此処には気持ばかりだけれど獅帥君を労う為に来たんだ。周りの視線は今は気にしちゃ駄目。
「今日も1日お疲れ様でした…それだけ言いに来たんだ」



