過つは彼の性、許すは我の心 参



 私は自分の姿を見下ろした。


「…」


 か、完全に負けている…。(勝負していた訳ではないんだけれど)

 左側に居たお陰で老女率いる毒花軍団(withリタ)も気付いていないが、彼方は完璧武装をした美女軍団で、直前まで土いじりしていた未武装の私じゃあ勝負にもならない。


「…また来たのか」

「だって獅帥さん中々捕まらないから」


 また、とか言っているからこう言うのしょっちゅうあったって事?

 そもそもリタの獅帥君に対するあの態度を叱責されないのって…。

 リタって土師だよね。


『俺、多分これからつづに嫌われる様な事をせなあかんくなる…かも』


 もしかしてこの事を言っていた?

 天女目春日と言うより天女目家がリタをバックアップしている?


「これからご飯でしょう?私も一緒に聞きたいです。いいですか?」

「え、」

「ああ…」


 サラリと獅帥君の腕に自分の腕を絡めて、これから大事な話をする場に一緒に行ってもいいよね?と、言外に言うリタに周囲のおじさん達はタジタジだった。


「…」


 そんな姿を見ていたら一度奮起した気持ちは萎んで、もう頭の中は撤退の2文字が埋め尽くしていた。

 帰ろ…。

 ごめん妃帥ちゃん私この空気で割り込むのは流石に出来ない。

 そう踵を返そうとした瞬間ーーー…。


「綴?」

「っ」


 うぶっと声が出そうになったが何とか堪えた。