過つは彼の性、許すは我の心 参

 

 女の遠回しな、オオミカに言って明かりの設置をさせろと言う目論みは早々に詰む。暗がりの中でキーキーと音がなれば恐怖心が煽られるので、女としては今後(・・)も来る事を考えて直して欲しかったのが本音だった…が。


「日中は日の明るさで、夜は今みたいに小さな光量を使うのはいいと言われていますから困らないんですよね…ただ僕が思うに今の今まで修繕されなかったのも、意味があるんじゃないんですかね」

「…」


 女の目的は現代において明るみに出ては行けない事柄である為、慎重に行動する必要があるから確かに物理的に暗い事は大いに助かる。(だからと言って慣れる訳じゃないが)


「まあ昔の人が考える事は僕には分かりませんが」

「そうね…」


 何より自分の動き次第では他の女達より将来に差をつけられるかもしれない、このチャンスを逃したくなかった女は、八重との会話に集中する事で恐怖を感じ無い様に努めた。


「明かりは持って来なかったんですか?」

「ええ詳細は聞かなかったの」

「…そうですか」


 女が聞いたのは出入りの仕方のみだった。

 そしてお前の使命を果たせ、と。


「…貴方も1人で来られたんですね」

「え?」

「噂になっているじゃないですか、この家屋で数人亡くなっているの」