「最近叔父さん仕事クビになったって言って、俺もタイミング悪くバイトクビになって…知っているだろう円嘉をヤッた奴等が有力者の子供だって、思い出した様にこう言う事をされてたんだよ。そしたら叔父さん部屋に篭る様になって俺も自分の所為だからって無理して話し掛けなかった」
「…」
言葉が、出ない。
ナオはフラフラした足取りで叔父さんに近付いて、傍にしゃがむ。
「バイト探しで家開ける事が多くなってて気づかなかったんだ。でも変な臭いするなって思ってある日部屋覗いたら叔父さん寝てて」
ナオは淡々と話をしている。
まるで何時もある日常を話すか如く。
「揺すっても起きなくって…叔父さんは俺を引き取ってくれた、1人にしないでくれた、そんな人だから死ぬなんて、」
現実を直視しない話の薄ら寒い事。
「けど虫まで湧き始めて…不安になって綴に連絡したんだ」
前にミステリー系のドラマを見た時、虫が死体にに出てくるのって週単位って聞いた事があるけれど、叔父さんは、ナオはいつからこうなった?
「ごめんな殴っちゃって、叔父さんこんな風に
だから最近寝れなくてさ」
聞いている此方が発狂したくなった。
聞きたくも、見たくもなく、下げた視線。
その時ふと目に入った。
暗がりに慣れて下げた視線の先に、大きな茶封筒とそこからバラけて出た数点の写真と何かが書かれている紙。アレは…。



