「唐堂目的で集まった同窓会でユウナが喧嘩吹っ掛けられたんだろう?」
「うんまあ…坂本君はあの場に居なかったんだよね」
「ああ部活あったからな」
噂伝いなら誇張された表現で伝わっていても可笑しくないけれど、喧嘩吹っ掛けて来たユウナが獅帥君に迎撃されたから私が気に病む点も無い様なとも思ったが、
『考史。今つーちゃん色んな事で一杯。それにつーちゃんのせいでも、その天條さんのせいでもないでしょう』
『けど、』
『どうしようもないよ。何がキッカケになるかなんて親しい人でも分からない』
って言っていたっけ。
あの場に居た友達と話していた時にユウナの話をしたら微妙に口篭っていた事もあったけれど、私何か見逃している?
ズキズキと頭が痛み始める。
「ユウナのダチが唐堂のせいだって吹聴してるけど、」
坂本君の声が妙にくっきりハッキリと聞こえる。前にもあった。カクテルパーティー効果ってやつだ。
獅帥君と初めてパーティーに出席した時に…その後天ヶ衣豊起に喜影君について言われてーーー。
「皆分かってるからさーーーユウナが自殺したのは唐堂のせいじゃないって」
ヒュッと喉が鳴った。
一瞬理解を拒む、が。
「…それって、何時ぐらいの」
動揺を飲み込んでと取り敢えず言葉を何とか出す。
「同窓会の後直ぐぐらいだったかな…もしかして唐堂知らなかったのか?」



