4月の新たな風を受け、私は晴れて高校生となった
高校生となった私にとってはありふれてもう見慣れてしまった光景かもしれないけれど、それでも何か変化を探すような春の風だった。
私の高校は自宅から徒歩で20分程度の場所にあるいわゆる都市部の学校である。豊かな自然があるわけでも無いし、部活動がいわゆる強豪であるわけでもない。その高校をなぜ志望したのかというのもしっかりとした理由はないが、自宅から近く両親も安心するだろうというそんなことだ。
そんな私でも一つだけやりたいということを思って高校に進学した。
バンドを組むことだ。
これは、私がバンドを通じて様々なことを学び、反省し、生きていく物語である。