灰色の日々

『えっと、ノーコメントで⋯』

ノーコメント。

それはつまり肯定を示す言葉だった。

俺は正直メンヘラがあまり好きではない。

愛されてる感じするのはいいのだが、束縛されると思うと怖い。

あいつがメンヘラ?まさか、あいつに限ってそんなはずは。

でもそんなこと言ったらきっと傷つく。

たとえあいつがメンヘラじゃなても、あいつのことは傷つけたくない。

だから、

「へえ、いいじゃん」
「愛重めで最高」

と嘘を混ぜて返した。


だから、
夏休み明けあいつに「おはよう!」と言われたとき、

聞こえないふりをした。