「えーと、今俺たちがいるところは……」
「生徒会館よ。作法室もあって、茶道部が部室として使っているの」
「お菓子を食ったり駄弁ったりするところじゃないのか」
「当たり前よ。それにね、茶道部の顧問は私たちの担任をしている富沢先生よ。なにせ表千家の許状を持っているんだから」
「富沢先生が? 意外だな」
「先生のお母様がお茶の先生をしていたからね」
この学校に転入して二日目の放課後、俺と若林さんはおしゃべりをしながら校内を見て歩いている。
というのも今日の朝、教室で顔を合わせたときに若林さんから「放課後、一緒に学校を見て回らない?」と誘われたからだ。
最初は警戒心から断ろうとしたが、彼女の親切心からつい「別にいいよ」と答えて、こうして学校内を歩き回っている。
「生徒会館よ。作法室もあって、茶道部が部室として使っているの」
「お菓子を食ったり駄弁ったりするところじゃないのか」
「当たり前よ。それにね、茶道部の顧問は私たちの担任をしている富沢先生よ。なにせ表千家の許状を持っているんだから」
「富沢先生が? 意外だな」
「先生のお母様がお茶の先生をしていたからね」
この学校に転入して二日目の放課後、俺と若林さんはおしゃべりをしながら校内を見て歩いている。
というのも今日の朝、教室で顔を合わせたときに若林さんから「放課後、一緒に学校を見て回らない?」と誘われたからだ。
最初は警戒心から断ろうとしたが、彼女の親切心からつい「別にいいよ」と答えて、こうして学校内を歩き回っている。
