トン、と。
私が辿りついた先は、真っ暗な場所だった。

さっきまで光の洪水の中に居たので、吸い込まれそうな気になる。
夜闇に、まるで目が慣れない。

ここは……どこ?

不意に胸の中がざわめき始める。

だって。
もしも日本なら、夕方5時くらいのはず。
いくらなんでも、ここまで暗いわけがない。

どくん、どくんと心臓が煩いほどになっている。

やっぱり、失敗しちゃったのよ。
だって、私に瞬間移動なんて出来るわけ無いもの。

どうしよう。

もう一回指を鳴らしてみたらいいかしら。

でも、何も変わらなかったら?
っていうか、また、わけの分からないところに飛ばされたら?

あるいは。

また、ジャックのところに戻ったら、今度こそなんとなく、ヤバくない?

どう、しよう。

……っていうか。

「キョウの、バカ」

勝手に人を置いていくから、こんなことになるんだわ。
暗闇に、声が吸い取られていく気がして心細い。