魔王様!まさかアイツは吸血鬼?【恋人は魔王様‐X'mas Ver.‐】

だって、と。
私は口を噤む。

「私にとっては先のことでも、キョウにとってはあっという間じゃない」

「そんなことない。
どうして?この半年間、そんなにあっという間だった?」

優しく説かれるように聞かれると、私は首を横に振るしかない。

「本当にのぼせるから、おいで」

強引に私をバスタブの外へと連れ出すと、キョウはてきぱきと、私の身体と頭を洗ってくれた。

正直。
彼がこんなに業務的に私の身体に触れることが出来るなんて、少し驚くくらいだ。

「自分で、身体拭ける?」

って。
いくらなんでも、赤ん坊じゃあるまいし。

「大丈夫っ」

膨れたように答える私を見て、キョウはようやくくすりと笑った。

「それは良かった。
俺もついでにシャワー浴びてくるから、ちょっと待ってて?」

こくりと頷くと、思い出したように人を捕まえてキスを迫る。
啄ばむような甘いキスを落とすと

「今度は泣かずに待っててね」

と。

それはそれは優しいトーンで、耳元に囁くから私は頷くしかなかった。