パチパチパチ、と。
キョウが静まり返った部屋で一人、拍手を送る。
「さぁ、ユリア。
これで心置きなく愛し合えるね」
甘やかな瞳で私を見下ろす悪魔から、ぷいと視線を逸らす。
「クリスマスになったら、ね」
釘を指すのを忘れない。
キョウは大仰に目を剥いて見せ、その後仕方がないなと肩を竦めた。
「もう我慢の限界だよ、ユリア。
じゃあ、この件を最後まで解決したら抱かせてくれる?」
うーん。
クリスマスプレゼントを強請る子供の目になるのはずるいんじゃないかしら。
「ロープも手錠もリボンも使わないって約束してくれたら」
「するする。
何も使わないから、ね?」
少年のように黒い瞳を煌かせているが、その腹の内はどす黒い欲望でいっぱいに違いない。
ジュノから、キョウの苦労を聞いてなかったら絶対に今すぐ別れたのに。
さすがに、彼の苦労を知ってしまった今、そんな気にはなれそうにない。
私は諦めて、紅い綺麗な唇に、触れるだけのキスをした。
キョウが静まり返った部屋で一人、拍手を送る。
「さぁ、ユリア。
これで心置きなく愛し合えるね」
甘やかな瞳で私を見下ろす悪魔から、ぷいと視線を逸らす。
「クリスマスになったら、ね」
釘を指すのを忘れない。
キョウは大仰に目を剥いて見せ、その後仕方がないなと肩を竦めた。
「もう我慢の限界だよ、ユリア。
じゃあ、この件を最後まで解決したら抱かせてくれる?」
うーん。
クリスマスプレゼントを強請る子供の目になるのはずるいんじゃないかしら。
「ロープも手錠もリボンも使わないって約束してくれたら」
「するする。
何も使わないから、ね?」
少年のように黒い瞳を煌かせているが、その腹の内はどす黒い欲望でいっぱいに違いない。
ジュノから、キョウの苦労を聞いてなかったら絶対に今すぐ別れたのに。
さすがに、彼の苦労を知ってしまった今、そんな気にはなれそうにない。
私は諦めて、紅い綺麗な唇に、触れるだけのキスをした。


