そこに、別のホストがやってくる。

「すみません、そろそろお時間なんですが。
延長されますか?」

私は首を横に振る。

「結構です。
楽しかったわ、エイちゃん☆」

「僕もだよ、ユリア」

なんて。
周りに人が来たからかエイイチロウは途端に口調を崩して笑う。

「送ろうか?」

「ううん、大丈夫」

「じゃあ、せめて。
タクシーで帰って」

「ありがとう」

私はタクシーを呼んでもらって、マンションへと帰った。


まったく。
悪魔って言うのは。
変なところが几帳面で。
それ以外は、全くって言うほどデリカシーがない生き物だと。


そんなことを今更ながらに噛み締めながら、誰も居ない家のドアを開けた。