いつか、君は私の生きる意味になる。

美雨はふと、時計に目をやった。

いつもならこの時間にはもう家を出ているはずなのに。

ぼんやりと食事をしていたせいで、気づけばもうギリギリの時間だった。

「しまった...」

わ美雨は思わず口に出して呟き、慌てて残りのパンを口に詰め込み、流し台へ運んだ。

食器を洗う時間もない。

水でさっと流すだけで済ませ、美雨は洗面台へ向かう。

歯磨きを済ませ、鏡に映った自分の顔を見て、少しだけ眉をひそめた。

寝癖がついたままの髪。クマができた目元。自分でも少し疲れているように見える。

制服に着替えると、リュックを背負い、玄関へ向かった。靴を履き、急いで外に飛び出す。

夏の日差しが強く、汗がじんわりと滲む。

美雨は夏の暑さを感じながら学校への道を急いだ。