「知ってるも何も、有名人だし、同じクラスだし」
「嬉しい!れいちゃんだよね?私の恩人だ!」
 今までめんどく事に巻き込まれたくなくてみんな見て見ぬふりをしてきた。なのに、堂々とストーカーを追い払ってくれたこの子は私の恩人だ。


「そんな大げさな、、、」
 困ってる人を助けるなんて当たり前なのに、、、。なぜ、この子は私のことを珍しい生き物を見るような目で見てくるんだろう。
「よし!私と友達になろう」
「え!?」
 キラキラの人気者のゆいかちゃんなんかが陰キャの代表みたいな私なんかと仲良くしても大丈夫なのだろうか。変は噂が立って迷惑になっちゃうかもしれないし。
「なに?嫌なの、?」
「別に、そんなんじゃない。ただ、私みたいなのでいいのかなって、、、」
「なにそれ、私が友だちになりたいから、一緒にいたいからいいんだよ!」
「ありがとう、!」
 この頃から誰にでも分け隔てなく優しいゆいかにひっそりと憧れてたんだっけな。
「これからずーっと一緒にいるからね!」
 そうやって私にかまってくれるゆいかが実は心の何処かで大好きでしかたなかった。
 ま、、本人に言ったら調子乗るから言わないんだけどね。

現在

「って言って、友達になったんだよ」
「あー、そんなことしたな」
 嘘。ほんとは鮮明に覚えてる。忘れられるはずもない記憶が昨日の事のように鮮明に溢れ出してきた。
 だけど、いつまでも覚えてるなんて私の性に合わない。だから、忘れたふりを覚えてないふりを関心なんてないふりをするんだ。
「もー、忘れてたなんてひどいなぁ」
「ごめんって」
「」