一瞬、空気が温かく トンネルから出て 辺りが明るくなる。 「俺、雨宮みたいに 潔く諦めないから♪」 隣に居る東くんは いつもの人懐っこい笑顔を見せた。 「どうして…そこまで…」 「どーしてでしょー?」 ふふんっと先ほどの落ち込みをかき消すような 明るさに私は戸惑いも感じたが安堵もあった。