「はっきり言えよ!! 陸なんだろ?! 好きな人って陸なんだろッッ?!」 東くんの声が車内に響く。 人がいないせいか虚しさの余韻が残る。 私は小さくうなずいた。 そしてまた沈黙が続く。 「ごめんなさい…」 次に沈黙を破ったのは私だった。 「いや…しょうがないから…」 東くんがため息と一緒に漏らした。