―駅― 「一番線の電車に乗れば帰れるよ」 「Thanks!」 「じゃあ元気でな」 雨宮くんが私に微笑む。 それは何か言いたそうだった。 「よし桜行くぞ!」 東くんが私の手を引っ張る。 「うん…」 雨宮くん…。 ≪すごいよ! 僕、感動しちゃった…!!≫ 「待って!」 私は東くんから手を離し 雨宮くんのほうへ走って行った。 もう会えないかもしれない。