「言っておくが一ミリだぞ!!!」 急に雨宮が声を上げる。 俺に対抗心持ってどうするんだよ。 雨宮はキリッとした目つきで俺をにらんだ。 さっきの薄っぺらい笑顔はどこへやら。 まぁ、警戒は解けたってことだよな。 「俺の分まで 桜を守れるか?」 その言葉に重みがあり 俺は拍子ぬけた。 今まで言っていた “俺が守る”が 軽い言葉に思える。