「桜・・・??」





季さんは振り向いて私の顔を見る。





「わたし・・・・・・でき・・ないよ・・・」



震える声。



みっともないけど



出来ないんだからしょうがない。






季さんは静かに言った。



「勝手に変な約束してごめん。」



さっきの笑顔から想像できない寂しそうな声。





「アタシさぁ・・・桜に友達になってほしいんだよ。」





廊下に響く小さな声。





寂しげな廊下に二人。







どうしてここまでこの人たちは私を誘うの?






私は人と関わっちゃいけないのに。。。




人と接したら・・・





その人が不幸になってしまう。









ただの疫病神。。。










「わたしは・・・・・何も・・・出来ない・・・・」









ダンッと鈍い音がした。






顔を上げると季さんが拳で壁を殴っていた。









「もぅ桜のうじうじしたマイナス思考は聞き飽きた。」



季さんはじっと私を睨む。






さっきまでの笑顔の面影がない。