焦る頃にはこいつは 死人のように固まっていた。 「助けを…」 殴ることしか脳がない俺には 何もできなかった。 ただ夜道をぶらぶらと歩き 赤ん坊のように泣きじゃくることしかできなかった。 月に照らされた道を頼りに…。 今思うと、とても恥ずかしいが この出来事がなければ 俺はどうなっていたか想像がつかない…。