もちろん帰りも朝と同じ調子で、あちこちから飛んでくる黄色い声や太い声に営業スマイルを振りまいて歩く。

朝との違いと言えば、部活をやっている京が横にいないってコト。

だから個人的な話をしたい人が近づいてくる確率は、放課後の方が断然多い。

女子の場合は相談や、時にはひがみの呼び出しとか。
男子は・・・ もちろん告白。

今日は朝から営業スマイルの調子も悪かった。
悪い予感を、知らないうちに察知していたのかもしれない。

いつもに増して取り巻きを鬱陶しく感じた私は、いつもは通らない人気のない裏道を行くことにした。

まだ明るいから大丈夫だよね。
そんな考えが甘かったコトに、すぐに気付いた。
でも気付いたところでもう遅い。


そして今私は……



裏道を必死の形相で爆走している………。